韓国映画「ソウルの春」見て来ました!
長女・凛が「見に行こう」と言うので、行ってきました。韓国映画「ソウルの春」。
昨日(12/11)、公開から20日で観客700万人を突破したそうです。
元々世の中の流行に疎く興味もなく、今現在、何が公開中なのかも殆ど知らない私ですが、最近娘が映画に興味を示す事が多くなり、今回はまあ見ても良さそうな内容そうだったので、付き合って一緒に来ました。
12月12日軍事クーデター、その9時間と緊張感を描いた映画「ソウルの春」
出典:cine21 HP
韓国映画「ソウルの春」とは、1979年12月12日、韓国・首都ソウルで起きた軍事クーデター、その中でも特に新軍部勢力の反乱を防ごうとする9時間を描いたものです。
韓国の当時の軍事反乱の実話を実話化した政治映画で、韓国で話題になっています。
タイトルの「ソウルの春」とは?
映画タイトルの「ソウルの春」という言葉ですが、軍事クーデターを行った全斗煥を扱った映画とは裏腹に、元々は民主化ムードが漂った時期を指す言葉でした。
この事により民主化とは真逆に進み、韓国の民主化はまだ先となります。
以下、ウィキペディアより引用。
ソウルの春(ソウルのはる)とは、1979年10月26日、大韓民国(韓国)の朴正煕大統領が暗殺された10・26事件の直後から翌1980年5月17日の非常戒厳令拡大措置までの民主化ムードが漂った政治的過度期を指し、チェコスロバキアの「プラハの春」に由来する言葉である。
個人的な感想
面白かったです。
俳優陣の演技のうまさ・息をつかせぬ展開そして効果的な音楽や武力衝突の場面などもあり、あっという間に見終わりました。
韓国ではこのような政治的内容を取り扱った映画が多いようです。民主化とその前の悲惨さを忘れないようにしているのかなと思います。
前に長女から「『タクシー運転手』(※)を学校で見た」と聞いた事がありました。
韓国の光州事件を描いた映画です。それも民主化へつながる大きな流れとなった、しかし悲惨なものだったと聞きます。それを当時小学生の娘が学校で見たのが最初は不思議な感じがしましたが、慣れてくると、韓国ではそのようにして自国の歴史を定期的に表に出してくる・風化しないようにしているのを感じます。
※邦題は「タクシー運転手 約束は海を越えて」(ソンガンホ主演/韓国では2017年公開)
韓国の民主化について
以下は韓国の歴史・政治についての復習メモです(数年前、韓国の「社会統合プログラム」の授業で確実に触れているのですが、定着してないのを今回つくづく感じました、、、)
映画を見る方や韓国に興味がある方への参考となれば幸いです。
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韓国民主化への流れ<MEMO>
1960年
4.19革命(四月革命)…1960年3月に行われた第4代大統領選挙(3.15不正選挙)での不正選挙が行われる。それに反発した学生や市民による民衆デモにより、当時、第四代韓国大統領だった李承晩(イ・スンマン)が大統領職を退いた事件。
1979年
10.26 朴正煕大統領暗殺(朴正煕暗殺事件)
12.12軍事反乱(或いは粛軍クーデター)…1979年12月12日に韓国で起こった軍内部の反乱事件。
1980年
5.17 戒厳令
5.18民主化運動…198年から5月18日から27日にかけて、韓国光州市を中心に起きた市民による軍事政権に対する民主化要求運動
6.29民主化宣言…軍事政権側が、言論の自由と大統領の直接選挙を認めた
個人的メモ
この「5.18民主化運動」が上述の「タクシー運転手」光州事件ですね。
今回の映画「ソウルの春」では、最後の最後では完全民主化のところ迄行くのかと思いましたが、違ってました。しかしその方が嫌な感触が残る終わり方で、むしろ印象に残るかもしれません。
<大統領について>
■朴正煕大統領(第5代~第9代)
1961年5月の軍事クーデターで国家再建最高会議議長に就任し、1963年から1979年まで大統領(第5代から第9代)を務めた。彼の時代から約30年間にわたって『漢江の奇跡』と呼ばれる高度経済成長が実現され、韓国は世界最貧国の層から脱したと評価される[5]。
一方で1972年の改憲で大統領任期と重任制限を撤廃することで永久執権を図ろうとし、また民主化運動をスパイ操作や司法殺人などで弾圧したとして「独裁者」との批判的評価も受けており、1979年に側近の金載圭に暗殺された。
(ウィキペディアより引用)
個人的感想
「漢江の奇跡」については韓国内では高く評価されている経済成長のようなんですが、、どこの国の政治もそうですが、それが国にとって良い政治家なのかどうかはまた別なのでしょう。
なかなか皮肉なものです。
■全 斗煥大統領(第11~12代)
全 斗煥(チョン・ドゥファン、日本語読み;ぜん とかん、ハングル: 전두환、1931年3月6日(陰暦1月18日)[1] - 2021年11月23日[2])は、韓国の軍人、政治家。第11・12代大統領(在任:1980年 - 1988年)。軍での最終階級は陸軍大将。本貫は、完山全氏[3]。号は「日海」(イレ/イルヘ、일해)。
(ウィキペディアより引用)
個人的感想
この大統領が映画に出て来た主人公の1人、全斗煥ですね。
このあたりまで予習して映画を見れば余計楽しめたのですが(苦笑)、、
まあ、特に事前準備がなくとも、見れる、ある意味エンターテイメントな部分もある映画でした。
おすすめです。